今日で3週間が過ぎたということを今ブログを書き始めて気付きました。
計画性がなく書類の添削が近づく度に徹夜でパソコンに向かったこと、それが辛くて何度も投げ出そうとしたこと、採用通知をもらい喜びをかみしめたこと、海外って、ネパールって一体どんなところなんだろうと胸を膨らましたこと、現地の生活があまりに辛く涙をながしたことなど様々なことを懐かしく思い出します。まだガンドロックで活動をはじめて間もない頃は毎日「なんで5週間なんて長い期間にしてしまったんや。日本にはやく帰りたい。」と正直思っていました。しかし3週間が経過した今では、ホストファミリー、フィル、キャビータ、ジル、リカード、マリオン、フレッド、そしてカール、皆との暮らしがまもなく終わってしまうということがたまらなく悲しく、そう考えるたびに胸がずきずきと痛みます。郷愁の念はいまでも常に感じますが、いつのまにかもっとここで皆と生活したいという想いが上回ったとように感じます。あと2週間。全力で生きて、そして帰ってきます。
PS:先生方のコメントは毎回確認して、参考にさせて頂いております。こまめにコメントをくださって本当にありがとうございます。
それでは以下本編です。
今日の午前は仕掛けたカメラトラップのデータの回収に向かった。僕らが仕掛けているカメラは、樹の幹を模したデザインをしており、動物が前を通るとサーモグラフィーで動物の熱を関知し画像や動画を自動で撮影するというもので、野生の動物の姿をかなり近くから観察できる優れもので、ドキドキしながら計5つのカメラを回収した。
帰ってきたあとは早速内容の確認。写真・動画には家畜や村人など残念なものが多かったが、このあたりでは珍しい鹿の一種が写ったものが見つかり、皆盛り上がって、苦労して回収したことが報われたなと感じた。
そのあとはラジがキングコブラの巣を見つけたらしく6分くらいのキングコブラの動画を見せてくれた。黄色と黒のストライプ柄の猛毒のヘビが計15匹も確認できた。威嚇の動きが独特で頭を右左にスライドしながら噛みつく機会を伺っているようだった。ネパールの生態系は本当に多様で観測のしがいがある。
昼食のあとは蝶の観測だった。今日は珍しく昼過ぎから3時間近く太陽が雲の隙間から顔をだし、蝶も活発になり、たくさん観測することができた。僕のお気に入りは「グリーンサファイア」という蝶で黒い羽に光沢のある碧色のラインが2本入った小さな蝶だ。名前の通り、小さな宝石のようでいつまでも見ていられる美しさを持っている。50匹近くの蝶を観測できた久しぶりに大成功と言える調査だった。
帰ってきたあとはいつものように勉強しようと考えたが、リカードが卓球しようと誘ってきたので、今日は勉強をお休みして庭の隅にある少し苔むした石の卓球台で楽しい時間を過ごすことができた。夕食のあとはトランプ。この時間はもちろんトランプを楽しむ時間なのだが、それ以上にお互いを知るための重要な時間という役割のほうが大きいと感じる。今日は皆の年齢と仕事や学校の話を知ることができた。僕は17歳、ジルは18歳、フレッド19歳、マリオン20歳、フィル22歳、リカード24歳、カールは28歳と、これだけ言われても分からないだろうがかなり驚いた。20代後半だと思っていたマリオンが20歳で、20歳くらいだろうと思っていたリカードとカールがかなり歳上だったり、というわけだ。しかし本当に驚いたのはリカードが聖書を売るという日本にはない不思議な仕事をしていたことと、なによりカールが日本のNASAと言われるJAXAの海外支部に勤めているということだ。彼はただのエンジニアではなく、宇宙ステーションで人工衛星の調整・修理を行うエンジニアだったのだ。今は東北大学と共同で研究を行っているらしい。宇宙飛行士ということを言われたときには驚きのあまり絶句し、口を開けたままフリーズした。
年齢も国籍も職業も違う彼らとの共同生活がいかに恵まれた環境であるか、そしてそんな僕たちを繋ぐ英語という言語の偉大さに気付かされた1日だった。
たくさんのことを彼らから学び、吸収して日本に帰りたい。
それではまた明日。
松本君
返信削除いつも楽しさや驚きいっぱいで読ませてもらってます。
こちらこそありがとう!
松本君が最年少なんやね(゜ロ゜)
やっぱりすごいと思います。
これから少々のことではへこたれないし、文句も言わないね( ̄∇ ̄)