目が覚めると、頭痛、喉の痛み、倦怠感、熱っぽさ、吐き気、そして歯痛に襲われた。風邪を引いたようだった。
ソフィーとメアリーを見送りに行くため、なんとか体を起こし、二人を見送った。ジェイクは今日も泊まって観光していくみたいなので、一緒に二人を見送った。
その後、ジェイクが適当に見繕ったレストランで朝食をとった。ハチミツと生姜の入ったレモンティーのおかげか体調も少しましになったが、まだ観光する元気はでなかったので午前は部屋で休むことにした。
正午には体調もかなりよくなり、日本食レストランへ向かうことにした。僕はGoogleマップを頼りに歩を進めていたのだが、道半ばでケータイの充電が切れてしまい道に迷った。近辺をうろちょろするも一向に見つからない。なので現地人に聞いてみることにした。皆親切に応対してくたものの誰も知らない。きっと観光客向けのレストランだからだろう。では誰なら知っているだろうかと考え、観光客と密接な関係にあるホテルの従業員なら知っているのではないかという結論に至り、ちょうど近くのホテルから従業員が出てきたので声をかけた。だがやはり彼もそのレストランを知らなかったので、おれいを言って立ち去ろうとすると、僕を呼び止めてわざわざスマホで調べてくれた。しかしカトマンズの分店の方しかヒットせず、僕も彼も困り顔。そんなとき話の中で、僕のケータイなら分かるんだけど、電源が切れているんだと話すと、親切にもわざわざホテルの充電器を貸してくれ一件落着。
今までネパール人と言えば、様々な勧誘など、商売のためにぎらついた目で観光客に声をかけている姿ばかりを見てきた。宿泊するホテルの従業員が優しいのも、滞在しているホステルのファミリーが親切なのも僕が彼らにお金という対価を支払っているからだと感じていた。たしかにそういう面もあると思う。しかし彼らはたとえ僕が何の利益をもたらさなくとも親切に、親身になって助けてくれた。感謝の気持ちでいっぱいになった。ネパールの方々のの素朴で優しい一面を知ることができ、少しネパールが好きになった。
なんとか日本食レストランにたどり着き、かき揚げ丼と暑い麦茶をいただいた。甘ダレや麦茶といった故郷の味がとても美味しく、またお箸で食事ができる嬉しさと同時に、なんだか安心感を感じ、心が安らいだ。しばらくすると、隣のお座敷に座っていた二人の女性が声をかけてきた。二人はそれぞれ東京と埼玉に8年間出稼ぎに来ていたらしく、日本語が少し話せて、日本のこともよく知っていたので会話はとても弾み、このレストランに来て本当によかったなと強く思った。
楽しい昼食で元気をたくさんもらった僕は、ぶらぶらと街を観光することにした。ボートにのって湖にポツリと浮かぶ寺に行ってみたり、疲れをとるマッサージを受けてみたり、どんなお土産を買おうかと迷いに迷い色んなお店を行ったり来たり。そうこうしていると夕食の時間となり、あらかじめ目星をつけていた中華レストランへと向かおうとした。だが途中でスコールに襲われ、下水道の整っていないネパールの道路はたちまち川と化した。もはやレストランどころではなく、ホテルにたどり着くので精一杯だった。しばらくホテルで待機したが、けっきょく雨足は弱まる様子がなく、諦めてホテルで夕食をとり、熱いシャワーで体を元気付け、明日の長距離移動に向け早くに床にはいることにした。
明日はまた鬼のように揺れるぎゅうぎゅうのジープと長い山登りが待っている。
朝起きたら風邪がよくなることを願う。
それでは、また明日。
松本君
返信削除とうとう風邪ひいちゃったね(^_^;
でも人の優しさに触れ心安まったみたいなので
きっと早く治るでしょう。
ところで、
活動計画に沿った活動はできてる?
できてるよね?