2019年9月10日火曜日

まちづくりの将来像はIndonesiaにあり! #23 (インターン:1日目、フィールドワーク:遺跡巡り)

ジョグジャカルタインターン初日です、石原由貴です。
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10時にオフィスへ。
本日1日目は私の留学目的の紹介とラジオ局オフィス様より説明をいただきました。
留学目的はPWを用意して行った為、スライド発表を行いました。自己紹介の中の、高校でもなく大学でもない、という立場にある高専にとても興味を示されていました。
オフィス様より施設・スタッフを紹介していただき、活動の様子や市民生活との関係についてお話を伺いました。
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日本ではTVやスマホ、パソコンの普及からインターネットを使った情報取得手段が主ですが、インドネシアではラジオも主流でした。過去形であるのは、2010年のメラピ山噴火時にはラジオは現役であり、被災地から外部への貴重な情報源となり、支援ネットワークを構築して被災者支援を行いました。しかし今現在、若い世代の人々はラジオを聞かなくなり、ラジオと別のネットにも手を広げているそうです。(ネット環境が整っていない地域では今もラジオを使用)
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コミュニティラジオは小さななコミュニティである為、その地域に正確な情報を与えることができます。
最近日本での災害発生時にも問題になっている“フェイクニュース”。
災害発生時には冷静な判断をすることが難しい為、多くの人がフェイクニュースを信じてしまいます。
しかしこれは危険なことであり、その為だけどれが正しい情報かを市民に伝える活動を今は行なっているそうです。
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情報は目に見えず本当か嘘かを見分ける事は困難を極めます。
情報は時には人を豊かにし、人を傷つけます。
情報は誰かの命を救う可能性があり、誰かの命を奪う可能性があります。
情報は人に希望を与え、人に取り返しのつかない被害をもたらします。
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しかしこの時代、SNSは避けて通る事のできないことであり、それをうまく活用することができたのならば、“災害時のSNSの在り方” を見つけられると考えています。
インターンシップを行うことで、災害に強いコミュニティづくりをメディアの立場から支援している様子を学びます。そして社会インフラだけではなく SNS を使った情報インフラの観点から 防災対策について考えます。
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それにしても次の日からの資料作りで、ろくに資料を読めていません。せっかくのチャンスなので、朝早く起きてでも夜遅くかかってでもきちんと仕上げたいです。頑張ります。
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午後はフィールドワークを行います。
今日はプランバナン寺院とサンビサリ寺院を訪れました。
日本で調べてはいましたが、“ホンモノ”は違います。現地に来たからこそ分かる圧巻の凄さです。
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サンビサリ寺院
ヒンドゥー寺院遺跡です。建造は9世紀前半、古マタラム王朝のラカイグラン王によってなされたとされています。1966年、発見当時、サンビサリ寺院は地下6.5mに埋まっており、これは11世紀に起こったとされるムラピ山大噴火の影響ではないかと考えれられています。(メラピ山出てきましたね!)
二重の塀に囲まれており、主寺院と三基の仏塔が建てられています。
外壁には
ヒンドゥー教の女神ドゥルガー像(シバ神の妻でありとても強いそう。ほとんどの手に武器を持っていました。また神の使いとされる神聖な牛の上に乗っており横の悪魔は跪いています。強いです...)、
現世利益をもたらすとされる象の形をしたガネーシャ像(シバ神と女神ドゥルガーの息子、とても勉強ができたそう)、
インド神話に登場する聖仙アガスティヤの像(綺麗な装飾品や衣装に身を包んでおり、また太っていて裕福である事の象徴なのだとか)
が祀られており、シバ神のマハカーラ像とシバの乗り物とされる牝牛のナンディン像が本堂を護っています。
カーラは首だけの魔物なのですが本堂への入り口上におりくぐると身を清めてくれるそうです。
本堂内には像も祀られており、改めてヒンドゥー教寺院であることを印象付けています。
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プランバナン寺院
世界で最も背の高い、美しいヒンドゥー教寺院です。9世紀ごろに建造され、シバ神が奉納されています。
周りに沢山の岩が転がっています。当初は堂の総数は240だったそうです。(今より更に美しかったのでしょうね...)
真ん中の1番大きな堂(47m)がシバ堂で、他より最大で最高の高さがあり、シバ神がヒンドゥー教の至高神を表しているそうです。ここにも、ドゥルガー、ガネーシャ、アガスティアが収められていました。
装飾が本当に細かく美しいです。安山岩を使っているのだとか。メラピ山から流れ出たものを使用していたとも言われているそうです。(メラピ山さっきも出てきましたよ!)
また地震が多い事でも知られているインドネシア。先人の知恵なのでしょうか、石は長方形に綺麗に切り分けているのではなく、形大きさバラバラの多角形にして組み合わせています。すごい...。
下から見上げた時はズレがなく角が上まで綺麗に揃っています。背の高さまで石を積み上げ、土を積み、また背の高さまで石を積む。繰り返しで建てたそうです。
書くとながーーーくなるのですが、沢山の小話があります。構造、装飾、歴史、伝説...どこを取っても興味深く本当に楽しい時間でした。
今という時間の中で、少しだけ9世紀を旅した気分になります。
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またすぐ横にはセウ寺院、ブーブラッ寺院、ルンブン寺院が建っています。
当然プランバナンとセットだと思いきや。
(話が長くなるのでセウ寺院だけにしますね)
なんと3つとも仏教なんです。さっきはヒンドゥー教。でも隣です。
建てられた時期がズレていたのか?ほぼ同時期です。
建てていた人が宗教を変えたのか?それぞれ別の国王だったようです。
ちなみに建築的な面から見ると、この4つとても似ています。特にプランバナンとセウは周りを囲うように小さな堂をたくさん建てる、という点まで。
違う宗教でありながら、近い建築方式に明らかに近すぎる距離。過去2つの宗教間に寛容があったことが考えられます。
本当に素敵な考え方ですね...。
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壮大であり美しい建築デザイン、世代を超えた深い教えを含有し、建築イノベーション、自然環境状況、当時の社会状況を学べる、素敵な寺院でした。







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