2019年9月14日土曜日

まちづくりの将来像はIndonesiaにあり! #27 (インターン:5日目、フィールドワーク:ガジャマダ大学、鉄道、市内)

インターン最終日を迎えました、インドネシアに永住したい石原由貴です。
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今日のインターン内容は...
1週間のインターンを終え、私なりに分析したインドネシアと日本の防災環境の視点からにおける共通点/相違点を洗い出し、これを元に日本のこれからインドネシアのこれからをディスカッションしました。
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簡単に先にいくつか書いておきますね。
((共通点
・伝統的な言い伝えの有無
 インドネシア...伝統舞踊/音楽による過去の災害の継承
 日本...“つなみてんでんこ”など言葉/話による継承
・ハザードマップの有効性
 インドネシア/日本共にハザードマップは有り。しかしそれを活用できている例は少ない。(見ていない、知らない)
・災害による被害内容が同じものが繰り返されている(過去の経験が活かされていない可能性)
・意識の低さ
 インドネシア/日本共に1人1人の防災意識が低い
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((相違点
・インドネシアは人口割合が子供が多く高齢者が少ない(日本は高齢化社会であり且つ更に超高齢化社会を迎える)
・隣人、知人とのコンタクトの密
 インドネシアでは村より小さな単位のコミュニティに属し日頃から交流が深くコンタクトが取れている(日本では隣人との交流を図らない国民が多く、自分周辺にどのような人が住んでいるか把握できていない)
・災害発生種類割合
 インドネシアでが地震/火山被害が多くの割合を占める(台風や豪雨による被害が地形的に少ない)
 日本は豪雨被害や台風に伴う被害が多くの割合を占めてきている
・公共交通機関の発達
 インドネシアではここ最近で車社会に変わりつつある(高速/一般道の使用)、鉄道/航空の利用数は圧倒的に少ない
 日本も同様車社会ではあるが、鉄道の利用割合が都会ほど多い(災害時一斉停止により帰宅難民等二次災害を招く可能性)
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((議論内容
・インドネシアと日本は環境条件、文化的視点が似ている
→経験や情報を共有することで互いの成長をはかる
・インドネシアと日本でのコミュニティ力の相違
→現にインドネシアではコミュニティレベルでの災害対策ができており、災害を乗り越えられている
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⇒インドネシアから日本へコミュニティ力
   日本からインドネシアへ防災意識向上
を学ぶべきではないか。
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・ハザードマップの未活用への対策(インドネシア)
→政府が毎年更新、見ている人が少ない
→背景には存在を知らない、見方が分からない
→ボランティアが教育を実施することでハザードマップを有効化する努力をしている、そこから変えていかなければならない
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・災害が自分の身に降りかかるまで防災意識は上がらない
(スラウェシ島 パル 大地震の例)
昔地震による多くの死者→活断層の上に位置することからこの地域一帯が危険である事を上の世代から下の世代へ語り継いできた→若者が危機意識を持ちその地を離れた→ジャワ/カリマンタンから空いた土地へ多くの人が流入→語り尽くしがなく危険性を知らない→再び大地震により多くの死者
⇒広い範囲での知識共有、防災意識の向上が必要だった例
(アチェ大津波の例)
観光庁の中ですら避難経路等を示すものはなかった→災害発生→避難指示看板等を観光地は勿論村でも設置するようになった
⇒事前には難しい、ならば学びを2度と繰り返さない
→メラピ山大噴火後は近隣の小学校は毎年遠足の一環で資料館を訪れ経験の語り継ぎ、意識向上を図っている
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ーならば日本の防災意識向上には何が出来るのかー
・高齢者よりも子供の方が教育は簡単
→ゲームやアクティビティ、遠足、音楽の応用
・全員に同じ教育を行っても意味はない
⇒世代に応じた教育対応を取る
⇒1つのツールでは通用しない
→リアル、ビジュアルで訴える(ドキュメンタリー映画等)
→講演会等はよほど興味がないと人間は聞く耳を持たない
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インドネシアでは国営放送で各地の火山の歴史や生活をドキュメンタリー映画にして放送
→教授ではなく一般市民の意見を採用
⇒身近な遺跡や王国の災害による消失や一般市民の声を取り入れたことが話題となり有効な手段となった(伝わりやすく、面白く、身近に感じた)
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Q.日本の防災は変わることができると思うか。
A.YES.
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日本人がたまに研究に来るそう。一方的に教えるだけでなく考えをシェアする為に。
日本は一面を見れば優れているのかもしれない、でもまだまだな側面もある。インドネシアから学べることがあるはず、と話されていました。
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日本で聞いた時は9割の大人の回答はNO.でした。
一方ではなく双方になったのならば、日本はきっと変われる。日本からインドネシアへインドネシアから日本が学ぶことがきっとあるはずです。
“まちづくりの将来像はIndonesiaにあり”。
ブログタイトルです。
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インターン終了後はガジャマダ大学へ。
(えっ?!と思った皆さん、留学したのはディポネゴロ大学です)
災害研究センター(?)と名前のつく施設があるとのことなので急遽訪問。
防災関連の資料を作成し、村や市民に配布しているとのこと。資料をいただきました。帰国後参考にさせて頂きます。
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その後はインドネシアの電車に乗ります。
日本よりはるかに色々ややこしいです。
切符は30分前までに買わないといけません。乗る電車の時間も買うときに決めなければなりません。構内に電光掲示板はありません。電車が止まる位置は表示がないのでどこが何個目の車両でドアなのかわかりません。席が決まっている(特急とかではなく普通の電車です)ので、勘が外れた場合は超移動です。
しかし時間は守ります。ここだけは時間通りです。止まっている時間も長いです。
(バスは時刻表なし、時間守らない、停車時間30秒)
インドネシアの基準に笑います(笑)
共通点としては、ドアは開きっぱなしで出発です。
多分事故は起きない。
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その後ベチャに乗りマリオボロ通りへ。
ベチャのおじさん近道だからか公道逆走。
今日もここはインドネシアです。
ちなみにおじさんたちには1日のノルマが自分の中にあるらしく(あくまで自分の中)、そのノルマを達成した場合はいくらお金のある外国人でも、お金を取れる長距離でも、稼ぎ時の休日でも、“ノルマ達成したから”と断るそうです。
面白い...(笑)、いいですね、ノーサービス労働、ノー残業。

日本もこれくらい寛容になっても良いのでは?とたまに思います。でもきっとこれで回るのはインドネシアだから。素敵な国です。








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