2016年8月27日土曜日

ネパール4日目

今日は雨粒がトタン屋根を叩く心地よい音で目が覚めた。でも起きるには早かったため、ベッドの上で夢と現実を行ったり来たり。そうしてまどろんでいるうちに朝食の時間がきた。なんとか胃に押し込み、朝食を終えると、同部屋の兄ちゃんを含む四人は2泊3日のアンナプルナ山トレッキングへ。というわけでしばしの間だが一人部屋を獲得。正直部屋まで二人だと気が休まるときがないので、ありがたい。
トレッキング隊を見送った後は、残りのメンバーで野鳥観測へ向かった。最初の方こそ楽しかったが、中盤からは山道がキツすぎ鳥どころではなかった。
そして観測を終え、やっとの思いでホステルに到着。昼食をとるもお世辞にも美味しいとは言えない。標高が上がるにつれ下町からの食品の輸入が難しくなるため、味が落ちてしまうことは重々承知している。それしても辛いのである。からいのではつらいのだ。出国前から食事はきっとからいだろうなとは思っていたがつらいものだとは思っていなかった。どうやら僕は「辛い」の読み方を間違えていたみたいだ。
昼食を終えると、午前の野鳥観測で撮った野鳥の写真から、図鑑を用いて種類別に分ける作業に取りかかった。ネパールには世界中の鳥の種の約5%もの野鳥が住まう。また素人目には見分けのつかないものもたくさん。そのため判別は作業は難航。半分を終えたところでギブアップとなった。その後夕食までの時間は洗濯。洗濯自体は寮でやっていたため慣れているつもりだった。だが洗濯機はもちろんないため、桶に水をためて手洗い。なかなかの重労働で、洗濯機のありがたみを思いしった。その後母と電話がつながったので、少しだけ辛い現実から離れることができた。
そして、夕食。もう水で流し込む気も起こらず、ファミリーには申し訳ないが食欲がないと言って半分くらい残すことにした。
なんとか夕食を終えるとファミリーのおじさんがシャワーの修理をしてくれた。いつもサンキューばかりでバリエーションがないし、もっと強く感謝の気持ちを伝えるために修理してもらっている間に電子辞書とにらめっこ。なんとかこしらえた英語を口にすると、とてもおじさんはとても嬉しそうに笑って返事をしてくれたので、とても嬉しかった。また、お湯が出るよと言われたので、もうめちゃくちゃ嬉しくてさっそくシャワーへ。でもお湯は出なかった。期待値が大きかったため落差も大きい。というわけで、今現在ダウンを着て布団にくるまりながらこのブログを書いている。
正直今日は生きてきて五本指に入るくらい辛い1日だった。食事は受け付けないし、冷水のシャワー。でもなによりも、僕は英語が得意でないから、メンバーと楽しく会話したり、語り合ったりできないことが本当に辛い。皆親切で優しくしてくれるから、一人ではないが独りだ。音楽プレイヤーもヘッドホンも日本に置いてきたので大好きな音楽も聴けない。
このような日々がまだ1ヶ月以上続くのかと思うと、もう心がへし折れそうになる。
でも、友だちや母などたくさんの人が励ましてくれて、現地では孤独だが、独りではないと感じ、情けないかもしれないが涙が出た。

文明の素晴らしさ、人のありがたみなど当たり前の何気ないものの価値を再確認できた1日だった。

正直がんばろうにもがんばるための原動力となるものがあまりなく非常に辛いが、この日々を乗り越えた暁には、僕は今より一回りも二回りも強くなれるだろう。

今日のブログはあまり楽しいものにできず申し訳ない。
それでは、また明日。

2 件のコメント:

  1. 朝陽くん!先生も何だか、涙が出てきました。ほんとにね。大変だよね。頑張ろうにもその気力がない、なんて、先生も何十年も前に、初めてアメリカへ留学した最初の1週間そうでした。日本とは連絡取れなかったけど、食事はとれたので、ブクブクとストレスぶとりしておりましたが。帰国したときのお母さんの笑顔と高専のみんなの期待を胸に、また前を向いて行きましょう‼気力がなくてもここまで、鮮明に現状を滑らかな文章で綴ってくれて、ありがとう‼日本のみんなともチャンとつながっているからね‼

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  2. それだけへこたれてて、この文章が書けるなら、大したもんです!
    きっと、上辺だけじゃなく芯から強い男になって帰ってきてくれることでしょう。
    まだ4日目なのでコミュニケーションとるのが難しいかもだけど
    きっと、意思疎通できる日が近々きます。
    あきらめずに、今は歯を食いしばって踏ん張ろうね。
    がんばれ、朝陽!

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