2016年9月12日月曜日

ネパール19日目

今朝はラジとアンバサダー活動、実践活動について話し合った。
まずアンバサダー活動についてだが、学校で折り紙教室を開きたい主を伝えると、教員に知り合いがいるらしく即座に連絡してくれてアポを取ってくれ、なんと明日いきなり開催することになった。明日は日曜日だが、ネパール人の休日は基本的に金曜日と土曜日なのでそちらも心配ない。日本だと校長と話し合い、後日また連絡します等がオーソドックスなのだが。彼らの行動力には本当に感心した。まさに善は急げ。日本人の過度に保守的な姿勢に大きな不満を抱いていた僕にはとても魅力的に感じられた。では話を戻そう。僕は元々1クラスの子どもたちをまとめて教えるつもりでいた。しかしラジにそれでは質問の応対に時間がかかりすぎたり、後ろの子どもたちが僕が説明しながら折っているところが見えない等の問題点を指摘された。なので子供たちに6人で1グループを計6グループ作ってもらい各々のグループに違う折り紙を教え、教室が終了したあと、各々が教わった折り紙を共有してもらうというスタイルで行うことにした。話がまとまるにつれ緊張も増してきた。なんせ明日なのだ。
次に実践活動について。まずトレッキングルートの清掃活動を行うこと予定していると話した。するとここのメンバーの数人が近々アンナプルナに4泊5日のトレッキングに向かうことを教えてくれ、これに同行して活動を行ったらどうかと提案してくれた。しかし1泊2日のトレッキングですら厳しかった僕に可能なのか、足手まといにならないのか正直不安だ。また標高5000メートルまで上がるということにも危険が伴う。高山病だ。2500メートルを越えると発症する危険性がある。現にポーンヒルの3000メートルでも高山病の初期症状が出ている。そこまで高く登ることは想定していなかったので、高山病の予防薬・応急薬の用意もしていない。この件に関しては危険が伴うので、1度母に相談することにし、いったん保留ということになった。
またネパールのゴミ問題ということで、トレッキングルートだけでなく、カトマンズのゴミ問題がかなり深刻だったという話もした。すると実践活動としてカトマンズでの清掃活動もすればいいじゃないかということを提案してくれた。話し合った結果、空港もカトマンズにあるので帰国前、実際はカトマンズに到着した翌日に出国だったのだが、1日早くカトマンズに到着し、実践活動として1日カトマンズの清掃を行うことが決まった。たかが1日清掃活動をしたところで何が変わる、という否定的な意見を我ながら感じもするが、ゴミはそのへんに捨てるものという意識の彼らにゴミを拾う僕の姿から、ゴミについてもう少し深い考えを抱いてもらうのが真の目的である。複数の人の心の小さな変化は、やがて世界に大きな変化をもたらす。そのための最初の小さな流れを作るのだ。こういう言い方をすると少し大袈裟な気もするが、やるからにはそれくらいの思いでやらなくては。
言葉がなかなか通じず手こずったが、話し合いは大変実りのあるもので、今後の見通しがたったと同時に、時間のなさも実感した。てきぱきとコンスタントに進めて行かなければならない。
長い話し合いもまとまり、昼食をとったあとは、ティーブレイクの誘いを断り、明日の折り紙教室で作る6種類の折り紙の選定に取りかかった。個人的なこだわりとして、平面的なもの、ハサミで切ったり、ノリで接着したりするものは教えたくない。平面の紙から純粋に折るという行為のみで立体を作り上げてこその折り紙だと考えているからだ。あまり難易度が高くなく、立体的で見映えのよいものというのはなかなかの難題で、
けっきょく納得のいくものは「鶴、あやめ、バラ」の3つしか見つからなかった。各2グループは作るものが重複してしまうことになるが、納得のいかないものを教えるよりはましだということで、けっきょく今回はこの3つに絞ることにした。
選定が済んだあとの夕食までの隙間時間は学校の課題だ。正直朝から頭を使いっぱなしで休憩をとりたかったが、いくらトビタテとしての活動が忙しいからといって、こちらの手を抜いてよいわけでもない。時々カールに教わりながら2冊ある物理のワークの片方を片付けることができた。
夕食のあとは英語の学習に取り組もうと思ったが、キャッビータにメンバーとの思い出作り・付き合いも大切だと諭され、正直くたくたということもあり、お言葉に甘え、夜は皆でのトランプに参加することにした。今までにやったことのないゲームでルールも英語の説明でちんぷんかんぷんだったが5回くらいとりあえずやってみて、カードやポイントの動きを観察し、理解することができた。皆ゲームに対して真剣で「お前今ずるしただろ」だとか、「どんまい、泣くなよ」と皮肉ったりだとか、久しぶりにたくさん笑うことができた楽しい時間だった。そして寝る時間も近づき、トランプもお開きとなった。
メンバーは部屋に戻ろうとしたが、皆が勢揃いした今がチャンスだと思い、皆を呼び止め、アンバサダー活動の一環として全員に扇子をプレゼントし、扇子について説明したあと、事前に調べておいた片手でかっこよく扇子を開く方法を伝授した。予想以上に喜んでくれ、ホッとした。
今日は本当に実りの多い1日で、たくさんの助けもあり、色々なことがサクサク進んだ。
明日は折り紙教室。プレゼンやスピーチ等の複数人に見られながら話をしたりすることは苦手だが、落ち着いて挑みたい。

それでは、また明日。

1 件のコメント:

  1. 松本君
    アンバサダー活動に実践活動と、予定が着々と
    決まっていっていますね。
    松本君の行動力や交渉能力はもちろんのこと、
    ラジをはじめとする周りの方々の温かいサポートの
    おかげですね。
    活動、勉強、息抜きのゲームと、めりはりのある
    1日でしたね!
    折り紙もうまくいきますように!

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